Oasis - (Get Off Your) High Horse Lady
(Get Off Your) High Horse Lady / Oasis - (ゲット・オフ・ユア)ハイ・ホース・レディ / オアシス (2008年) の歌詞日本語訳です。
楽曲の解説
"(Get Off Your) High Horse Lady" は、Oasis のラストアルバムとなった Dig Out Your Soul (2008年) に収録された楽曲です。この曲はノエル・ギャラガーによって書かれ、彼自身がリードボーカルを務めています。この曲は、「スローテンポでベースが重い、夕日に向かうサイケデリックな旅」と評されており、アルバムの全体的なテーマであるサイケデリックでグルーヴ感のあるサウンドを象徴しています。特にブルースやガレージロックの要素が強く、ボブ・ディランのような気だるい雰囲気をまとっています。
歌詞のテーマは非常にストレートで、タイトルにもあるように「高慢な女性(High Horse Lady)」に対して、その高慢な態度を改めるよう要求し、関係を拒絶しています。
Chorus の「Get off your high horse lady」は、「高慢な態度をやめろ」「偉ぶるな」という意味のイディオムです。話者は、この女性の傲慢さや優位に立とうとする態度にうんざりしており、「I don't need a ride tonight(今夜は相手にしてやる必要はない/誘いに乗らない)」と、毅然とした態度で拒否しています。そして「Lay down(おとなしくしろ/横になれ)」と、彼女のプライドを捨てて地に足をつけるよう求めている、非常に攻撃的で強気なメッセージが込められています。
Verse の「I hear your soul song singing / From a fire in the sky」という部分は、高慢な女性の裏にある真の感情や本質、あるいは彼女の情熱的な魅力を認識していることを示唆していますが、それは依然として「fire in the sky(空の炎)」という、手が届かず現実離れした場所にあると描写されています。
歌詞と和訳
[Chorus]
Get off your high horse ladyI don't need a ride tonight
Get off your high horse lady
I don't need a ride tonight
Lay down
その高飛車な態度をやめろ、レディ
今夜は相手にしてやる必要はない
その高飛車な態度をやめろ、レディ
今夜は相手にしてやる必要はない
おとなしくしろ
[Verse]
I hear your soul song singingFrom a fire in the sky
I hear your soul song singing
From a fire in the sky
Rain down
Rain down
俺には君の魂の歌が聴こえる
空の炎から歌っている
俺には君の魂の歌が聴こえる
空の炎から歌っている
降り注げ
降り注げ
[Instrumental Break]
間奏
[Chorus]
Get off your high horse ladyI don't need a ride tonight
Get off your high horse lady
I don't need a ride tonight
Lay down
Lay down
その高飛車な態度をやめろ、レディ
今夜は相手にしてやる必要はない
その高飛車な態度をやめろ、レディ
今夜は相手にしてやる必要はない
おとなしくしろ
おとなしくしろ
[Outro]
(アウトロ)
英単語と英文法の解説
初心者の方にも分かりやすいように、優しく詳しく解説をします。英単語の解説
1. High Horse
意味: 「高慢な態度」「偉そうな態度」on a high horse で「高慢な態度をとっている」「偉そうにしている」という慣用表現として使われます。この歌のタイトルにも含まれる重要なフレーズです。
例文: He often talks to others on his high horse, which makes him unpopular. (彼はよく他の人に偉そうな態度で話すので、人気がない。)
2. Get off your high horse
意味: 「高慢な態度をやめろ」「偉そうにするな」High Horse を文字通り「高い馬」から「降りる」ように命令することで、態度を改めるよう促す非常に強いイディオムです。
例文: You need to get off your high horse and talk to him politely. (あなたは高慢な態度をやめて、彼に丁寧に話す必要がある。)
3. Lady
意味: 「女性」「淑女」丁寧に女性を指す言葉ですが、ここでは「High Horse」と組み合わせて使われることで、その女性が気取っている、あるいは優雅さを装っているという皮肉的なニュアンスを含んでいます。
例文: The lady in the red dress seemed very sophisticated. (赤いドレスを着たその女性はとても洗練されているように見えた。)
4. I don't need a ride
意味: 「乗せてもらう必要はない」「相手にしてやる必要はない」ride は文字通り「乗り物に乗る」という意味ですが、ここでは誘いに乗る、関係を持つ、または(女性の)優位に乗っかるといった比喩的な意味合いが強いです。つまり、「君の誘いや、君がもたらすものはいらない」という拒否のメッセージです。
例文: Thanks for the offer, but I don't need a ride home tonight. (お誘いありがとう、でも今夜は家に送ってもらう必要はないよ。)
5. Tonight
意味: 「今夜」「今晩」「今、この瞬間」あるいは「今だけは」という強い時間的な限定を表します。この単語があることで、話者が「今、この女性との関係を断ち切る」という決意の固さが伝わります。
例文: We are going to watch a movie tonight. (私たちは今夜、映画を見る予定だ。)
6. Lay down
意味: 「横になる」「おとなしくする」「降伏する」Lay down は「横になる」という意味ですが、この文脈では「偉そうな態度をやめて地に伏せろ」「俺の言うことを聞け」という支配的かつ命令的な意味合いが強いです。女性の高慢なプライドを捨てさせることを要求しています。
例文: The general commanded the soldiers to lay down their weapons. (将軍は兵士たちに武器を置くよう命令した。)
7. Soul song
意味: 「魂の歌」「真実の心からの歌」Soul は「魂」「精神」という意味です。彼女が高慢さの仮面の下に隠している、本当の感情や本質的な魅力を指す言葉として、詩的に使われています。
例文: He sang a powerful soul song that brought tears to everyone's eyes. (彼は皆の目に涙を誘う、力強い魂の歌を歌った。)
8. Fire in the sky
意味: 「空の炎」「手の届かない情熱」fire は文字通り「炎」ですが、情熱、エネルギー、危険な魅力を象徴します。それが「sky(空)」にあるということは、その情熱や魅力が現実離れしていて、遠く、手の届かない場所にあることを意味しています。
例文: We saw a beautiful shooting star, like a fire in the sky. (私たちは空の炎のような、美しい流れ星を見た。)
9. Rain down
意味: 「降り注ぐ」「雨のように降る」Rain は「雨」ですが、down と組み合わさることで、何かを上から激しく降らせる様子を表します。ここでは、空の炎から何らかの感情や影響が激しく降り注いでくるという、神秘的かつ切迫した状況を描写しています。
例文: The flowers were so beautiful that the compliments began to rain down on her. (その花はとても美しく、賞賛の言葉が彼女に降り注ぎ始めた。)
10. Psychedelic
意味: 「サイケデリックな」「幻覚的な」Psychedelic は、1960年代の音楽やアートに見られる、幻覚剤を用いたような、色鮮やかで抽象的な世界観を指します。この曲の解説では、幻想的でグルーヴ感のある音楽性を表現するために使われています。
例文: The band's new album features a strong psychedelic sound. (そのバンドの新しいアルバムは、強いサイケデリックなサウンドを特徴としている。)
英文法の解説
1. Get off your high horse lady (命令文)
文法: 動詞の原形から始まる文主語(You)を省略し、動詞の原形から始めることで「~しなさい」という命令や強い要求を表します。ここでは、女性に態度を改めるよう直接的に、強い口調で命じています。
例文: Close the door quietly. (静かにドアを閉めて。)
2. I don't need a ride (need の否定形)
文法: 主語 + don't need + 名詞need は「~を必要とする」という動詞です。don't を使うことで、「~を必要としない」という否定の意思を明確に示しており、拒絶の意志をストレートに表現しています。
例文: They don't need any help with the project. (彼らはそのプロジェクトに関して、何の助けも必要としていない。)
3. I hear your soul song singing (知覚動詞 hear)
文法: hear + O + Ving (知覚動詞)hear (聞く) のような知覚動詞は、「OがVしているのを聞く」という形で使われます。Ving(現在分詞)を使うことで、その動作が進行中であること(歌っている最中であること)を強調しています。
例文: We saw the children playing in the park. (私たちは子どもたちが公園で遊んでいるのを見た。)
4. From a fire in the sky (前置詞 From)
文法: From + 名詞From は「~から」「~を起点として」という意味で、場所や出発点を示します。ここでは、歌が空の炎という非現実的な場所から聞こえてくる、という音の出所を表現しています。
例文: The sound came from the basement. (その音は地下室から聞こえてきた。)
5. Lay down (句動詞)
文法: 動詞 + 副詞Lay (置く) と down (下に) が組み合わさった句動詞です。動詞と副詞が一つの意味を成し、「横たわる」「横にする」といった意味になります。このシンプルな命令形が、曲の強いメッセージを際立たせています。
例文: The dog lay down on the rug. (その犬はラグの上に横になった。)
6. Your high horse lady (所有格 your)
文法: Your + 形容詞 + 名詞Your は「あなたの」という所有格です。ここでは、その高慢な態度(high horse)が特定の女性(lady)のものであることを明確に示し、彼女個人への批判であることを強調しています。
例文: Your new car is very fast. (あなたの新しい車はとても速い。)
7. a slow tempo, bass heavy psychedelic tour (形容詞の連鎖)
文法: 形容詞, 形容詞 形容詞 名詞slow tempo(スローテンポの)、bass heavy(ベースが重い)、psychedelic(サイケデリックな)といった複数の形容詞が、tour(旅)という名詞を修飾しています。形容詞を並べることで、その名詞が持つ複数の特徴を詳細に表現しています。
例文: She lives in a big, old, wooden house. (彼女は大きくて、古くて、木造の家に住んでいる。)
8. Rain down (自動詞としての Rain)
文法: Rain down (自動詞 + 副詞)Rain は通常「雨が降る」という自動詞として使われますが、ここでは命令形として使われ、空の炎(Fire in the sky)から何かが降ってくるように要求しています。これは、何らかの啓示や感情の爆発を願っている、詩的な表現です。
例文: The fireworks rained down sparks. (花火は火花を降り注がせた。)
9. I don't need a ride tonight (Tonight の副詞句としての働き)
文法: Tonight (副詞)Tonight は「今夜」という意味の副詞で、文の最後に来て時を表します。副詞は動詞(need)や文全体を修飾し、いつその行動が起こるのか、あるいは起こらないのかを限定します。
例文: I will finish this report tonight. (俺は今夜このレポートを終わらせる。)
10. that's where you belong (関係副詞 where)
文法: that's where S V (関係副詞 where の先行詞省略)where は「~する場所」という意味で、The place where から The place (先行詞) が省略されています。ここでは「そこが君のいるべき場所だ」と、特定の場所(俺の心の中)を指して断定しています。(※この解説は前の曲のものですが、文法的に有用なので含めます)
例文: This is (the place) where the magic happens. (ここが魔法が起こる場所だ。)
コメント