Sad Song (Remastered)

Sad Song / Oasis - サッド・ソング / オアシス (1994年) の歌詞日本語訳です。

楽曲の解説

「Sad Song」は、デビューアルバム『Definitely Maybe』のリリース時期に録音されました。日本ではボーナストラックとして、またアナログ盤にも収録されました。

この曲は、アコースティックギターを主体とした美しいメロディを持つバラードですが、歌詞の内容は**現代社会への諦めと皮肉**に満ちています。語り手は、人々が地面に目を向け、真実や重要なものを見ようとしない現状を嘆いています。

テーマは、「偽りや欺瞞が蔓延しているが、誰もそれを問題視しない」という社会への批判と、それに対する「それでも俺は君を助ける」という個人的な誠実な約束の対比です。

特に、最初のコーラスでは 「We're throwing it all away」(俺たちは全てを投げ捨てている)悲観的な現状を歌いますが、2度目のコーラスでは 「Don't throw it all away」(全てを投げ捨てるな)強い警告に変わります。この変化は、諦めの中で希望を見出そうとする、あるいは愛する人への必死の訴えを示しています。

語り手である「俺」は、**誰か**に寂しい場所で悲しい歌を歌い自分のために口添えをしてくれと頼みます。自分がこの居場所を見つけてから長い時間が経ち、もはや2つか3つ言葉を添えてほしいと求めます。俺たちは皆、頭を地面にしっかりと固定して歩き回り、見えないものは現実ではなく、触れないものは感じられないと考えている、盲目な人々です。

この町での生活は、ただ太陽が昇っては沈むだけで、結局、一日の終わりには全て同じ。俺たちは欺き、嘘をつくけれど、誰もそれを間違いだと言わないから理由を問うこともしません。なぜなら、どうせ全て同じだから、と。

このままでは全てを投げ捨ててしまうと嘆きますが、「君が何か必要なら、俺は助けるよ。君が正直に求めたなら、手を貸す」と、誰か(愛する人)への無条件の援助を申し出ます。「全てを投げ捨てるな」という強いメッセージを投げかけ、価値あるものを失わないようにと訴えます。



歌詞と和訳

[Verse]

Locked up in chains for the rest of my life
There's no one else to blame but me
The start of the day is just the end of the night
I'm feeling like I'm lost at sea
Sometimes it just seems so simple
I'm feeling like I'm down on my knees
Sometimes like a man in the middle
I don't know my own mind
Won't you let me be?

俺の残りの人生、鎖に閉じ込められている
責めるべきは俺以外に誰もいない
一日の始まりは、ただ夜の終わりにすぎない
まるで海で迷子になったような気分だ
時々、それはあまりにシンプルに思える
ひざまずいているような気分だ
時々、板挟みの男のようだ
俺は自分の考えすら分からない
どうか、放っておいてくれないか?

[Chorus]

'Cause I can find you living in my world
Dragging me round just like a dog on a lead
But when I find my own peace of mind
I, I will believe

なぜなら、俺の世界に君が生きているのを見つけられるからだ
まるでリードに繋がれた犬のように、俺を引きずり回す君を
だが、俺が自分自身の心の平穏を見つけた時
俺は、信じるだろう

[Verse] 

I'm locked up in chains for the rest of my life
There's no one else to blame but me
The start of the day is just the end of the night
I'm feeling like I'm lost at the sea
Sometimes it just seems so simple
I'm feeling like I'm down on my knees
Sometimes like a man in the middle
I don't know my own mind
Won't you let me be?

俺の残りの人生、鎖に閉じ込められている
責めるべきは俺以外に誰もいない
一日の始まりは、ただ夜の終わりにすぎない
まるで海で迷子になったような気分だ
時々、それはあまりにシンプルに思える
ひざまずいているような気分だ
時々、板挟みの男のようだ
俺は自分の考えすら分からない
どうか、放っておいてくれないか?

[Chorus]

'Cause I can find you living in my world
Dragging me 'round just like a dog on a lead
But when I find my own peace of mind
I, I will believe
'Cause I can find you living in my world
Dragging me 'round just like a dog on a lead
But when I find my own peace of mind
I, I will believe, I will believe

なぜなら、俺の世界に君が生きているのを見つけられるからだ
まるでリードに繋がれた犬のように、俺を引きずり回す君を
だが、俺が自分自身の心の平穏を見つけた時
俺は、信じるだろう
なぜなら、俺の世界に君が生きているのを見つけられるからだ
まるでリードに繋がれた犬のように、俺を引きずり回す君を
だが、俺が自分自身の心の平穏を見つけた時
俺は、信じるだろう、信じるだろう

英単語と英文法の解説

英単語の解説

1. Locked up in chains

意味: 「鎖に繋がれて閉じ込められている」
lock up(閉じ込める)と、chains(鎖)を組み合わせたフレーズです。文字通りの意味だけでなく、自由を奪われた精神的な束縛や、どうにもならない状況を表現するのによく使われます。
例文: He felt locked up in chains by his demanding job. (彼は要求の多い仕事によって鎖に繋がれているように感じた。)

2. The rest of my life

意味: 「私の残りの人生」「一生」
the rest of は「〜の残り」という意味で、ここでは for the rest of my life で「一生涯」という長い期間を表しています。

3. Blame

意味: 「〜を責める」「非難する」
何かがうまくいかなかったり、間違いが起こったりしたときに、その責任を負わせるという意味の動詞です。There's no one else to blame but me で「責めるべきは私以外に誰もいない」と、自己責任を認めています。

4. Lost at sea

意味: 「海で迷子になった」「途方に暮れて」
文字通り海で行方不明になる状況を表しますが、歌詞では「道を見失い、どうすればいいか全く分からない、絶望的な状況」という比喩的な意味で使われます。

5. Simple

意味: 「シンプルな」「単純な」「簡単な」
複雑でなく、分かりやすい状態を表す形容詞です。ここでは it just seems so simple で、「(人生や問題が)あまりにも単純に思える」と、感情の振れ幅や皮肉を表現しています。

6. Down on my knees

意味: 「ひざまずいて」「屈服して」
ひざをついている状態を指します。比喩的には、「完全に打ちのめされている」「降参している」「無力である」といった、絶望的な無力感を表します。

7. Man in the middle

意味: 「板挟みの男」「中間者」
二つの対立するグループや要求の間に立ち、どちらにも決められずにいる人を指します。「板挟み」になって自分の考えがまとまらない状況を表現しています。

8. Own mind

意味: 「自分自身の考え」「独自の意見」
own は「自分自身の」という意味で名詞を強調します。I don't know my own mind は、「自分自身の考えさえ分からない」という、自己喪失の状態を表しています。

9. Dragging me 'round

意味: 「私を引きずり回す」
drag は「重いものを引きずる」という動詞です。ここでは「君」(You)自分(Me)強引に連れ回している、つまり支配的であるという関係性を示しています。

10. Peace of mind

意味: 「心の平穏」「安心」
心が穏やかで、悩みや心配がない状態を指す慣用句です。when I find my own peace of mind で、「自分自身の心の安らぎを見つけた時」と、精神的なゴールを表現しています。

英文法の解説

1. Locked up in chains for the rest of my life (過去分詞の形容詞的用法)

文法: be動詞 + 過去分詞
I'm locked upbe動詞 + 過去分詞 で、「鎖に閉じ込められている」という受け身(受動態)の状態を表します。ここでは、自分自身が鎖に繋がれている状態にあるということを表現しています。

2. There's no one else to blame but me (There is構文とbut)

文法: There is no one else but S
There is は「〜がある」という意味で、no one else but me は「私以外に誰もいない」という意味です。but はここでは「〜を除いて」という前置詞として機能しています。

3. The start of the day is just the end of the night (等式表現)

文法: A is just B
AB同じであることを表す最も基本的な表現です。just を加えることで、「単に〜であるにすぎない」と皮肉や諦めを強調しています。

4. I'm feeling like I'm lost at sea (I'm Ving:現在進行形)

文法: I'm + 動詞のing形
I'm feelingI am feeling の短縮形で、「今、まさに〜と感じている最中だ」という現在の状態を強調しています。feel like は「〜のような気分だ」という意味です。

5. Sometimes it just seems so simple (seem to be)

文法: It seems + 形容詞
seem は「〜のように見える/思える」という動詞です。ここでは「(人生などが)とてもシンプルに見える」と、主観的な印象を述べています。

6. Won't you let me be? (Won't you...?)

文法: Won't you + 動詞の原形?
Won't youWill you not の短縮形で、「〜してくれませんか?」という依頼や勧誘を表します。強い否定形を使うことで、「(頼むから)放っておいてくれないか?」という切実な願いを伝えています。

7. 'Cause I can find you living in my world (接続詞 'Cause)

文法: 'Cause S V
'CauseBecause の口語的な短縮形で、「なぜなら〜だから」という理由を表します。また、find you living は「君が生きているのを見つける」という知覚動詞 find の構文(find + O + Ving)です。

8. just like a dog on a lead (前置詞 like)

文法: just like + 名詞
like は「〜のように」という比喩を表す前置詞です。just が付くことで、「まるで〜のように」と比喩を強調し、dog on a lead(リードに繋がれた犬)という具体的なイメージを使って、束縛されている状態を表現しています。

9. But when I find my own peace of mind (時を表す接続詞 when)

文法: But when S V, S' V'
when は「〜するとき」というを表す従属接続詞です。But前の文と対比させ、「しかし、私が〜するとき」という条件や転換点を示しています。

10. I, I will believe (助動詞 will)

文法: I will + 動詞の原形
will は「〜だろう」という未来や強い意志を表す助動詞です。ここでは「俺は信じるだろう」という未来の決意や希望を強く表明しており、I を繰り返すことで感情を強調しています。

Definitely Maybe (Deluxe Remastered Edition)収録曲

  1. Rock 'n' Roll Star
  2. Shakermaker
  3. Live Forever
  4. Up in the Sky
  5. Columbia
  6. Supersonic
  7. Bring It On Down
  8. Cigarettes & Alcohol
  9. Digsy's Dinner
  10. Slide Away
  11. Married with Children
  12. Columbia (White Label Demo)
  13. Cigarettes & Alcohol (Demo)
  14. Sad Song
  15. I Will Believe (Live)
  16. Take Me Away
  17. Alive (Demo)
  18. D’Yer Wanna Be A Spaceman?
  19. Supersonic (Live)
  20. Up In The Sky (Acoustic)
  21. Cloudburst
  22. Fade Away
  23. Listen Up
  24. I Am The Walrus (Live)
  25. Whatever
  26. (It's Good) To Be Free
  27. Half the World Away
  28. Supersonic (Live At Glasgow Tramshed)
  29. Rock 'N' Roll Star (Demo)
  30. Shakermaker (Live Paris In-Store)
  31. Columbia (Eden Studios Mix)
  32. Cloudburst (Demo)
  33. Strange Thing (Demo)
  34. Live Forever (Live Paris In-Store)
  35. Cigarettes & Alcohol (Live At Manchester Academy)
  36. D'Yer Wanna Be A Spaceman? (Live At Manchester Academy)
  37. Fade Away (Demo)
  38. Take Me Away (Live At Manchester Academy)
  39. Sad Song (Live At Manchester Academy)
  40. Half The World Away (Live, Tokyo Hotel Room)
  41. Digsy's Dinner (Live Paris In-Store)
  42. Married With Children (Demo)
  43. Up In The Sky (Live Paris In-Store)
  44. Whatever (Strings)
  45. Shakermaker (Slide Up Mix)
  46. Bring It On Down (Monnow Valley)