Oasis - I'm Outta Time

I'm Outta Time / Oasis - アイム・アウタ・タイム / オアシス (2008年) の歌詞日本語訳です。

楽曲の解説

"I'm Outta Time" は Oasis のアルバム Dig Out Your Soul (2008年) からのセカンドシングルとしてリリースされました。リードボーカルのリアム・ギャラガーが作詞・作曲を手掛けた楽曲であり、彼が手掛けた曲の中でも特に高く評価されています。この曲は、2010年にリリースされたシングル集 Time Flies… 1994-2009 にも収録されました。

この曲は、リアムが敬愛するジョン・レノンにインスパイアされており、メロディーラインや内省的なトーンにその影響が強く表れています。曲の終盤には、1980年に暗殺される数日前のジョン・レノンのインタビュー音声がサンプリングされて挿入されています。

歌詞は、過ぎ去った若き日々を振り返りながら、人生の終わりや時間の制約について内省的な問いを投げかけています。「I'm Outta Time(もう時間がない)」というフレーズが繰り返され、限りある人生の中で、自分にとって本当に大切なものを見つめ直そうとする姿勢が描かれています。
サビでは、「もし俺が落ちたなら、君は拍手してくれるか? それとも皆の後ろに隠れるか?」と、試練の時に愛する人や周囲の人々の真の愛情と支持を問いかけています。そして、たとえ自分が去ることになっても、相手が俺の心の中で生き続ける(In my heart you grow)ことが、彼らがいるべき場所(where you belong)だと締めくくられています。



歌詞と和訳

[Intro: Liam Gallagher]

La, la, la, la, la
La, la, la, la, la-ah
La, la, la, la, la
La, la, la, la, la-ah

ラ、ラ、ラ、ラ、ラ
ラ、ラ、ラ、ラ、ラア
ラ、ラ、ラ、ラ、ラ
ラ、ラ、ラ、ラ、ラア

[Verse: Liam Gallagher]

Here's a song
It reminds me of when we were young
Looking back at all the things we've done
You gotta keep on keeping on
Out to sea
It's the only place I honestly
Can get myself some peace of mind
You know it's getting hard to fly

歌を一つ
若かった頃を思い出させてくれる
俺らがしてきた全てのことを振り返る
君はひたすら頑張り続けるしかない
海へ出て
そこが正直に言って唯一
心の安らぎを得られる場所なんだ
知ってるだろ、飛び立つのが難しくなってきている

[Chorus: Liam Gallagher]

If I'm to fall
Would you be there to applaud?
Or would you hide behind them all?
'Cause if I have to go
In my heart you grow
And that's where you belong

もし俺が倒れることになったら
君は拍手するためにそこにいるだろうか?
それとも皆の後ろに隠れてしまうだろうか?
だって、もし俺が去らなければならないとしたら
君は俺の心の中で育っていく
そしてそこが君のいるべき場所なんだ

[Instrumental Break]

間奏

[Chorus: Liam Gallagher]

If I'm to fall
Would you be there to applaud?
Or would you hide behind them all?
'Cause if I have to go
In my heart you grow
And that's where you belong
If I'm to fall
Would you be there to applaud?
Or would you hide behind them all?
'Cause if I have to go
In my heart you grow
And that's where you belong
(La, la-la-la
La-la-la-la-la-la-la)

もし俺が倒れることになったら
君は拍手するためにそこにいるだろうか?
それとも皆の後ろに隠れてしまうだろうか?
だって、もし俺が去らなければならないとしたら
君は俺の心の中で育っていく
そしてそこが君のいるべき場所なんだ
もし俺が倒れることになったら
君は拍手するためにそこにいるだろうか?
それとも皆の後ろに隠れてしまうだろうか?
だって、もし俺が去らなければならないとしたら
君は俺の心の中で育っていく
そしてそこが君のいるべき場所なんだ
(ラ、ラ、ラ...)

[Bridge: Liam Gallagher]

Guess I'm out of time
I'm out of time
I'm out of time
I'm out of time
I'm out of time

もう時間切れのようだ
もう時間がない
もう時間がない
もう時間がない
もう時間がない

[Outro: John Lennon]

(As Churchill said, it's the Englishman's inalienable right to live where the hell he likes
I said, what do you think, it's gonna vanish?
It's not going to be there when I get back?)

(チャーチルが言ったように、住みたい場所に住むのは英国人の不可侵の権利だ
僕は言った、どう思う?それ(英国)は消えてしまうのか?
僕が戻ってきたとき、そこにはもうないのだろうか?)

英単語と英文法の解説

英単語の解説

1. Reminds me of

意味: 「私に~を思い出させる」「~を連想させる」
remind は「思い出させる」という意味の動詞です。remind A of B で「AにBを思い出させる」という形でよく使われます。歌詞では、この歌が「若かった頃」を思い出させている、という意味です。
例文: The smell of that bread reminds me of my grandmother's kitchen. (そのパンの匂いは、私に祖母の台所を思い出させる。)

2. Looking back at

意味: 「~を振り返って」「~を回顧して」
look back は「振り返る」という意味の動詞句で、過去の出来事や時間を思い返すときに使います。at が付くことで、特定の対象(ここでは「俺らがしてきたこと」)に焦点を当てていることがわかります。
例文: When I'm older, I'll look back at my school days and smile. (年を取ったら、学生時代を振り返って笑うだろう。)

3. Keep on keeping on

意味: 「ひたすら頑張り続ける」「諦めずに続ける」
keep on は「~し続ける」という意味で、同じ動作を継続することを強調します。特に keeping on と重ねることで、「どんな困難があっても、粘り強く続ける」という強い意志や決意を表現する慣用的なフレーズです。
例文: The road was rough, but we had to keep on keeping on to reach the summit. (道は険しかったが、頂上に着くためにはひたすら頑張り続けるしかなかった。)

4. Out to sea

意味: 「海へ出て」「沖合へ」
out to は「~の外へ」という意味で、ここでは陸から離れて海の方へ向かうことを指します。しばしば、海は孤独や平穏、あるいは逃避の場所として詩的に使われます。
例文: The small boat sailed out to sea at dawn. (その小さなボートは夜明けに海へ向かって出航した。)

5. Honestly

意味: 「正直に」「本当に」
honest (正直な) の副詞形で、話している内容が偽りなく真実であることを強調します。ここでは、「心の安らぎを得られる唯一の場所」が偽りなく海であることを表しています。
例文: I can honestly say that this is the best pizza I have ever eaten. (これは私が今まで食べた中で一番美味しいピザだと正直に言える。)

6. Peace of mind

意味: 「心の安らぎ」「平穏」
心の中が落ち着いて、心配事がない状態を指します。歌詞では、激しい人生の中で精神的な安定を求めていることが分かります。
例文: After finishing the big project, I finally had some peace of mind. (その大きなプロジェクトを終えて、ようやく心の安らぎを得た。)

7. Applaud

意味: 「拍手する」「賞賛する」
パフォーマンスやスピーチなどに対し、手を叩いて賞賛の意を示すことです。サビで「俺が倒れることになったら、君は拍手してくれるか?」と問いかけることで、相手が自分を嘲笑うのか、それとも本当に支持してくれるのかという、真の人間性を試すようなニュアンスを含んでいます。
例文: The audience stood up and began to applaud the dancers. (観客は立ち上がり、ダンサーたちに拍手を送り始めた。)

8. Behind them all

意味: 「彼ら全員の後ろに」「皆の陰に」
behind は「~の後ろに」という意味です。ここでは、困難な状況に直面したとき、臆病になって「他の人々に隠れて、見て見ぬふりをする」という消極的な行動を表しています。
例文: He was too scared to speak, so he stayed behind them all. (彼は怖すぎて話せなかったので、皆の後ろに隠れたままだった。)

9. Belong

意味: 「所属している」「いるべき場所にいる」
人や物が特定の場所、集団、あるいは状況に適切に位置していることを意味します。歌詞の最後のフレーズ「that's where you belong」は、「君が俺の心の中にいることこそ、君がいるべき場所だ」という強い愛情と確信を表現しています。
例文: This dictionary belongs on the top shelf. (この辞書は一番上の棚に置かれるべきだ。)

10. Inalienable right

意味: 「不可侵の権利」「奪うことのできない権利」
inalienable は「譲渡できない」「奪うことのできない」という意味の形容詞です。アウトロのジョン・レノンの音声で使われており、人間が生まれながらに持っている、誰にも侵害されない権利を指します。非常に重い、政治的な意味合いを持つ言葉です。
例文: Freedom of speech is an inalienable right. (言論の自由は不可侵の権利である。)

英文法の解説

1. It reminds me of when we were young (関係副詞 when)

文法: remind A of B (when S V)
この文の when we were young は、B の部分、つまり「若かった頃」という時を表す名詞句の働きをしています。when関係副詞として、時を表す語句を詳しく説明しています。
例文: I remember the day when we first met. (私たちが初めて会った日を覚えている。)

2. You gotta keep on keeping on (You've got to の口語表現)

文法: You gotta (You've got to の短縮形)
gotta は、have got to または have to の口語的な短縮形で、「~しなければならない」という強い義務や必要性を示します。日常会話や歌詞で頻繁に使われます。
例文: I gotta go now, or I'll be late. (もう行かなきゃ、さもないと遅れてしまう。)

3. Can get myself some peace of mind (再帰代名詞と助動詞 Can)

文法: can + V (get oneself + 名詞)
Can は「~できる」という能力を表す助動詞です。myself再帰代名詞で、動詞 get の対象が主語と同じ「俺自身」であることを示しており、「自分で心の安らぎを得る」という意味になります。
例文: She can teach herself how to play the guitar. (彼女は自分でギターの弾き方を教えることができる。)

4. You know it's getting hard to fly (get + 形容詞の進行形)

文法: It's getting + 形容詞
get は「~になる」という意味で、状態の変化を表します。getting と現在進行形を使うことで、「徐々に~になりつつある」という進行中の変化を強調しています。ここでは「飛ぶのがだんだん難しくなっている」という意味です。
例文: The weather is getting cold now. (天気が今、寒くなってきている。)

5. If I'm to fall (be to 不定詞: 運命・予定)

文法: If I'm to V (be動詞 + to 不定詞)
be to 不定詞 は、予定、義務、運命などを表す表現です。ここでは「もし俺が倒れる運命にあるとしたら」という、避けられない、あるいは必然的な未来の状況を仮定しています。詩的で重みのある表現です。
例文: We are to meet at the main entrance at 7 PM. (私たちは午後7時に正面玄関で会う予定だ。)

6. Would you be there to applaud? (助動詞 Would)

文法: Would + S + V
Would はここでは仮定の状況における意志や推測を尋ねています。前の If I'm to fall という仮定を受けて、「もしそうなら、**君は~するだろうか?**」という問いかけになっています。
例文: Would you help me if I asked? (もし頼んだら、手伝ってくれるだろうか?)

7. Or would you hide behind them all? (接続詞 Or)

文法: 接続詞 Or
それとも」「あるいは」という意味で、選択肢を提示します。ここでは、相手に「拍手するか」と「隠れるか」という二つの対照的な行動のどちらを取るのかを迫っています。
例文: Do you want coffee or tea? (コーヒーにしますか、それとも紅茶にしますか?)

8. 'Cause if I have to go (because の短縮形と have to)

文法: 'Cause (because) + if S V + have to V
'Causebecause の口語的な短縮形です。if I have to go は「**もし俺が去らなければならないとしたら**」という条件を示し、have to は「**~しなければならない**」という義務や必要性を表します。
例文: I need to hurry 'cause I have to catch the bus. (急がなきゃ、バスに間に合わせないといけないから。)

9. that's where you belong (関係副詞 where)

文法: that's where S V (関係副詞 where の先行詞省略)
where は「~する場所」という意味で、The place where から The place (先行詞) が省略されています。ここでは「そこが君のいるべき場所だ」と、特定の場所(俺の心の中)を指して断定しています。
例文: This is (the place) where the magic happens. (ここが魔法が起こる場所だ。)

10. It's not going to be there when I get back? (be going to の未来形)

文法: be going to V (未来形)
be going to は、(すでに決まっている)未来の予定や、状況から見て起こりそうなことを表します。ここでは「消えてしまうつもりなのか?」「そこにはないだろう、僕が戻ってきたとき?」という、懸念や皮肉を込めた未来の問いかけになっています。
例文: I think it is going to rain later. (後で雨が降るだろうと思う。)

アルバム収録曲の和訳(『Dig Out Your Soul』)

  1. Bag It Up
  2. The Turning
  3. Waiting for the Rapture
  4. The Shock of the Lightning
  5. I'm Outta Time
  6. (Get Off Your) High Horse Lady
  7. Falling Down
  8. To Be Where There's Life
  9. Ain't Got Nothin'
  10. The Nature of Reality
  11. Soldier On