Redundant / Green Day - リダンダント / グリーン・デイ (1997年) の歌詞和訳記事です。
楽曲の解説
"Redundant" は Green Day の1997年のアルバムに収録された楽曲で、日常のマンネリ化や倦怠感をテーマにした歌詞が特徴です。タイトルの "Redundant" とは「冗長な」「繰り返しの多い」といった意味を持ち、歌詞の内容とリンクしています。
この曲は、同じことを繰り返す関係の中で感じる無力感や虚無感を表現しており、愛を伝える言葉すら無意味に思えてしまうほどの疲弊した心理が描かれています。シンプルながらも力強いメロディと、Billie Joe Armstrong の切ないボーカルが合わさり、多くの共感を呼ぶ楽曲です。
歌詞の和訳
Verse 1
We're livin' in repetition
Content in the same old shtick again
Now the routine's turnin' to contention
Like a production line goin' over and over and over, roller coaster
同じことの繰り返しの中で生きてる
また同じ決まりきったやり方に満足してるけど
そのルーチンが今や衝突に変わりつつある
まるで生産ラインみたいに、何度も何度も繰り返してる、まるでジェットコースターのように
Chorus
Now I cannot speak
I've lost my voice
I'm speechless and redundant 'cause "I love you"'s not enough
I'm lost for words
もう言葉が出てこない
声を失ってしまったんだ
「愛してる」だけじゃ足りなくて、言葉を失い、無駄に感じる
何も言えないまま
Verse 2
Choreographed and lack of passion
Prototypes of what we were
Went full circle 'til I'm nauseous
Taken for granted, now I've wasted and faked it, ate it, now I hate it
決められた動きばかりで、情熱なんてない
俺たちがかつて持っていたものの、ただの型だけが残ってる
同じことを繰り返してるうちに、気分が悪くなるほどになってしまった
当たり前のものになってしまい、無駄にして、偽って、飲み込んで、今じゃ嫌になった
Chorus
'Cause I cannot speak
I've lost my voice
I'm speechless and redundant 'cause "I love you"'s not enough
I'm lost for words
もう言葉が出てこない
声を失ってしまったんだ
「愛してる」だけじゃ足りなくて、言葉を失い、無駄に感じる
何も言えないまま
Interlude
Chorus
Now I cannot speak
I've lost my voice
I'm speechless and redundant 'cause "I love you"'s not enough
I'm lost for words
Now I cannot speak
I've lost my voice
I'm speechless and redundant 'cause "I love you"'s not enough
I'm lost for words
もう言葉が出てこない
声を失ってしまったんだ
「愛してる」だけじゃ足りなくて、言葉を失い、無駄に感じる
何も言えないまま
もう言葉が出てこない
声を失ってしまったんだ
「愛してる」だけじゃ足りなくて、言葉を失い、無駄に感じる
何も言えないまま
英単語と英文法の解説
1. repetition
意味: 「繰り返し」。同じことが何度も行われることを指します。
例文: The repetition of the same routine can be boring.(同じルーチンの繰り返しは退屈になることがある。)
文法ポイント: 「repetition」は名詞で、「We’re livin’ in repetition」という表現では「繰り返しの中で生きている」といった意味になります。
2. routine
意味: 「決まりきった習慣」「日課」。毎日同じように行うことを指します。
例文: I follow a morning routine that includes exercise and reading.(私は運動と読書を含む朝のルーチンを守っている。)
文法ポイント: 「routine」は名詞で、形容詞としても使われます(例: routine work = 「日常業務」)。歌詞では「the routine’s turnin’ to contention(ルーチンが衝突に変わりつつある)」と使われています。
3. contention
意味: 「争い」「口論」。人々が対立する状態を指します。
例文: The two teams were in contention for the championship.(その2チームは優勝をめぐって争っていた。)
文法ポイント: 「contention」は名詞で、「turn into~(~に変わる)」の形で使われることが多いです。歌詞では「the routine's turnin' to contention」で「決まりきった習慣が争いに変わる」という意味になっています。
4. redundant
意味: 「冗長な」「無駄な」。本来必要のないものを指します。
例文: His explanation was redundant because he repeated the same point.(彼の説明は冗長だった。なぜなら同じことを繰り返していたから。)
文法ポイント: 「redundant」は形容詞で、名詞形は「redundancy(冗長さ)」です。歌詞では「I'm speechless and redundant(言葉を失い、無駄になった)」と使われています。
5. taken for granted
意味: 「当たり前に思われる」。感謝されることなく、存在が当然のように扱われることを指します。
例文: Don't take your friends for granted.(友達の存在を当たり前だと思ってはいけない。)
文法ポイント: 「take A for granted」で「Aを当然のものと見なす」という意味になります。歌詞では「Taken for granted, now I've wasted and faked it(当たり前にされ、俺は無駄にして、偽ってしまった)」と使われています。
6. prototype
意味: 「試作品」「原型」。完成形の前のモデルを指します。
例文: The company tested a prototype of their new phone.(その会社は新しい携帯電話の試作品をテストした。)
文法ポイント: 「prototype」は名詞で、複数形は「prototypes」。歌詞では「Prototypes of what we were(俺たちのかつての姿の原型)」と使われています。
7. speechless
意味: 「言葉を失う」「驚きやショックで何も言えない」。
例文: I was speechless when I saw the breathtaking view.(その息をのむような景色を見て、言葉を失った。)
文法ポイント: 「speechless」は形容詞で、「I'm speechless(私は言葉を失っている)」のように使います。歌詞では「I'm speechless and redundant」と表現されています。
8. go full circle
意味: 「一周して元に戻る」。物事が巡り巡って再び同じ状態に戻ることを表します。
例文: Our conversation went full circle and we ended up at the same topic.(私たちの会話は一周して、結局同じ話題に戻った。)
文法ポイント: 「go full circle」は熟語で、「go」+「full circle」の形で使われます。歌詞では「Went full circle 'til I'm nauseous(気持ち悪くなるまで同じことを繰り返した)」と使われています。
英文法の解説
1. 現在進行形 (Present Continuous)
例: We're livin' in repetition.
解説: 「be動詞+動詞のing形」の形で、今まさに進行していることを表します。ここでは「We are living in repetition」の短縮形「We're livin'」が使われています。
2. 'cause の省略形
例: 'Cause "I love you"’s not enough.
解説: 「'cause」は「because」の略で、口語的な表現です。「because I love you is not enough」が元の形になります。
3. 受動態 (Passive Voice)
例: Taken for granted.
解説: 「be動詞+過去分詞」の形で、何かをされる側の状態を表します。ここでは「I was taken for granted.(俺は当たり前に思われた)」の「I was」が省略されています。
4. 過去形 (Past Simple)
例: Went full circle.
解説: 「go」の過去形「went」が使われ、過去に完了した動作を示しています。
5. 現在完了形 (Present Perfect)
例: Now I've wasted and faked it.
解説: 「have+過去分詞」の形で、過去の行動が現在に影響を及ぼしていることを表します。ここでは「I have wasted and faked it(俺は無駄にして、偽ってしまった)」という意味になります。
6. 形容詞の並列表現
例: I'm speechless and redundant.
解説: 2つの形容詞「speechless」と「redundant」が「and」で結ばれ、どちらの状態にもあることを示しています。
7. 比較級と否定 (Not enough)
例: 'Cause "I love you"’s not enough.
解説: 「not enough」は「十分ではない」という意味で、何かが不足していることを表します。「I love you is not enough(愛してるだけじゃ足りない)」という表現になっています。
8. 反復構造 (Repetition in Lyrics)
例: I'm lost for words.
解説: 歌詞では同じフレーズが繰り返されることで、強調や感情の高まりを表現する手法が使われています。
曲の情報
- 曲名: Redundant
- アーティスト名: Green Day
- アルバム: Nimrod
- リリース年: 1997年10月10日
- プロデューサー: Billie Joe Armstrong, Mike Dirnt, Tré Cool, Rob Cavallo & Green Day
曲の特徴
マンネリ化した恋愛をテーマにした歌詞
「繰り返し」や「冗長」を意味するタイトル通り、恋愛が形骸化してしまった苦しみが描かれている。
生産ラインやジェットコースターの比喩
単調な日々が、感情の起伏を生み出し、次第に争いへと変わる様子が印象的。
"I love you" だけでは足りないという葛藤
愛を言葉にしても、もはや意味を持たず、伝えられないもどかしさを表現。
メロディはキャッチーだが切ない雰囲気
軽快なリズムながら、歌詞の内容は重く、聴く人の心に残るバラード要素の強い楽曲。
ミュージックビデオの演出
メンバーが同じ部屋で演奏し続けるシーンが印象的で、「繰り返し」というテーマを視覚的に強調している。
この曲は、関係が続いているのに心がすれ違い、何を言っても意味をなさなくなってしまった苦しみをリアルに描いています。単なる失恋ソングではなく、長い関係の中で感じる虚しさや葛藤をストレートに表現した名曲です。
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