Green Day - Strange Days Are Here To Stay

Strange Days Are Here to Stay / Green Day - ストレンジ・デイズ・アー・ヒア・トゥ・ステイ / グリーン・デイ (2024年) の歌詞和訳記事です。

楽曲の解説

「Strange Days Are Here to Stay」は、Green Dayの2024年1月にリリースされたアルバム『Saviors』に収録されている曲です。この曲は、変化し続ける現代社会の不安や混乱をテーマにしています。特に、社会的な問題や自己のアイデンティティに対する不安が歌詞の中で表現されています。ボウイの死を契機に、世界が一変したと感じる作者の心情を描き、過去の黄金時代に対する郷愁を感じさせます。また、世代間の断絶や世の中の問題に対する鋭い皮肉が込められています。

歌詞中に出てくるフェンタニル(Fentanyl)は、非常に強力な合成オピオイド(ドラッグと似た効果を持つ医薬品)で、主に医療で強い痛みを和らげるために使用されます。モルヒネの100倍、ヘロインの50倍の強さを持つため、使用には慎重さが求められます。しかし、過剰摂取や誤用が多く、密造されたフェンタニルは致死的な結果を招くことがあります。

歌詞の中では「Grandma's on the fentanyl now」(おばあさんが今フェンタニルを使っている)という表現が使われていますが、これは過剰摂取や薬物依存を暗示しており、現代社会で薬物がもたらす問題を象徴しています。




歌詞と和訳

[Verse 1]

We stumble down the avenue
Like fairy dust and ballyhoo
They promised us forever, but we got less
There's no such thing as promises
Just secret codes from alphabets
They promised us forever, but we got less

私たちは大通りをふらふら歩いている
まるで妖精の粉とお祭り騒ぎみたいに
彼らは永遠を約束したけど、私たちにはそれがなかった
約束なんてないんだ
ただアルファベットからの秘密のコードがあるだけ
彼らは永遠を約束したけど、私たちにはそれがなかった

[Pre-Chorus]

These are the best of times
Twisted and borrowed times
These are the loneliest of times

これが最高の時代
ねじれ、借り物の時代
これが最も孤独な時代

[Chorus]

Strange days are here to stay
Ever since Bowie died, it hasn't been the same
All the madmen going mental
Grandma's on the fentanyl now
Strange days are here to stay

奇妙な日々がここにある
ボウイが死んでから、何もかもが変わった
狂った人たちが精神を病んで
今やおばあちゃんもフェンタニルを使っている
奇妙な日々がここにある

[Verse 2]

Well, this is how the world will end
When superheroes play pretend
They promised us forever, but we got less
It's the return of the blob
And Jesus gonna quit his job
He promised us forever, but we got less

まあ、これが世界の終わり方だろう
スーパーヒーローたちが演技をする時
彼らは永遠を約束したけど、私たちにはそれがなかった
ブロブ(不気味な生命体)の帰還だ
そして、イエスは仕事を辞めるんだろう
彼らは永遠を約束したけど、私たちにはそれがなかった

[Pre-Chorus]

These are the best of times
Twisted and borrowed times
These are the loneliest of times

これが最高の時代
ねじれ、借り物の時代
これが最も孤独な時代

[Chorus]

Strange days are here to stay
Everyone is racist and the Uber's runnin' late
I just lost my sense of humor
Gen-Z killin' baby boomer now
Strange days are here to stay

奇妙な日々がここにある
みんなが人種差別者で、ウーバーも遅れている
僕はユーモアのセンスを失った
今、ジェン・ジー(Z世代)がベビーブーマー(団塊の世代)を殺している
奇妙な日々がここにある

[Bridge]

Lonely boy with a heart made of hate
Baby Babylon and making guns made out of clay

憎しみに満ちた心を持った孤独な少年
ベビーバビロンと粘土で作られた銃

[Guitar Solo]

[Bridge]

Are we in hell, or is this just a fantasy?
I can't see this ending well
Now that it's too late

私たちは地獄にいるのか、それともただの幻想か?
こんな終わり方は想像できない
今はもう遅すぎるけど

[Chorus]

Strange days are here to stay
Ever since Bowie died, it hasn't been the same
All the madmen going mental
Grandma's on the fentanyl now
Strange days are here to stay
Strange days are here to stay
Strange days are here to stay

奇妙な日々がここにある
ボウイが死んでから、何もかもが変わった
狂った人たちが精神を病んで
今やおばあちゃんもフェンタニルを使っている
奇妙な日々がここにある
奇妙な日々がここにある
奇妙な日々がここにある

英単語と文法の解説

1. Stumble

意味:「よろける、つまずく」。歩くときに足を引っかけて不安定になる状態を指します。

例文:
She stumbled on the sidewalk and fell down. (彼女は歩道でつまずいて転んだ。)

文法ポイント:「stumble down the avenue」の「stumble」は動詞で、「down the avenue」のように場所を表すフレーズと一緒に使われています。このように「stumble」が動作を表し、「down」がその動作が起きる場所を示しています。

2. Fairy Dust

意味:「妖精の粉」。幻想的で魔法のような存在を表す表現です。現実世界では存在しませんが、物語や夢の中で出てきます。

例文:
She sprinkled fairy dust on the flowers to make them bloom. (彼女は花が咲くように妖精の粉をまいた。)

文法ポイント:「fairy dust」は名詞句で、「fairy(妖精)」と「dust(粉)」が組み合わさって、一種の魔法や幻想的な雰囲気を作り出します。歌詞では、夢のように浮かれている様子を示唆しています。

3. Ballyhoo

意味:「大騒ぎ、誇大宣伝」。無駄に盛り上がる騒がしさを表現する言葉です。

例文:
The concert was filled with ballyhoo, but the performance was disappointing. (コンサートは大騒ぎで溢れていたが、パフォーマンスはがっかりだった。)

文法ポイント:「fairy dust and ballyhoo」の「ballyhoo」は名詞で、歌詞の中では「魔法の粉と大騒ぎ」という対比で使われています。意味的には幻想的なものと無意味な騒動を並べています。

4. Promise

意味:「約束」。何かを確実に行うと保証することです。

例文:
He promised to call me when he arrived. (彼は到着したら電話をかけると約束した。)

文法ポイント:「They promised us forever」では、「promise」が動詞として使われ、「us」が目的語です。つまり、誰かが「私たちに永遠を約束した」という意味になります。

5. Less

意味:「少ない、より少なく」。何かの量が少ないことを示す形容詞です。

例文:
I have less money than I thought. (私は思ったよりお金が少ない。)

文法ポイント:「we got less」の「less」は比較級の形容詞で、「more」の反対です。何かが期待より少なかったという意味です。

6. Promise

意味:「約束」。何かを確実に行うと保証することです。

例文:
He promised to call me when he arrived. (彼は到着したら電話をかけると約束した。)

文法ポイント:「They promised us forever」では、「promise」が動詞として使われ、「us」が目的語です。つまり、誰かが「私たちに永遠を約束した」という意味になります。

7. Borrowed

意味:「借りた」。他の人のものを一時的に使うことを意味します。

例文:
She borrowed my pen to sign the paper. (彼女はその紙にサインするために私のペンを借りた。)

文法ポイント:「borrowed times」の「borrowed」は形容詞として使われています。「borrowed」は通常、動詞として使われますが、ここでは「一時的に借りた」と解釈され、時代が変わりつつあることを示しています。

8. Mental

意味:「精神的な、心の」。心や精神に関することを示します。

例文:
He had a mental breakdown after the exam. (試験後、彼は精神的な崩壊を経験した。)

文法ポイント:「going mental」は、「mental」が形容詞で「精神的におかしくなる」という意味です。「going」が進行形で使われ、現在進行中の行動を表しています。

9. Fentanyl

意味:「フェンタニル」。強力な合成オピオイドで、医療目的で使われますが、過剰摂取による危険性が高い薬です。

例文:
Fentanyl is often abused, leading to dangerous overdoses. (フェンタニルはしばしば乱用され、危険な過剰摂取を引き起こす。)

文法ポイント:「Grandma's on the fentanyl now」の「on」は、「薬を服用している」という意味の表現です。「on + 薬」の形で、薬を使っている状態を表します。

10. Blob

意味:「塊、膨らみ」。不定形で、まとまりのないものを表す名詞です。

例文:
A blob of paint fell on the floor. (ペンキの塊が床に落ちた。)

文法ポイント:「return of the blob」の「blob」は名詞で、何かが復活するという意味で使われています。ここでは、荒廃した状況や混乱が戻ってきたことを示しています。

曲の情報

  • 曲名: Strange Days Are Here to Stay
  • アーティスト名: Green Day
  • アルバム: Saviors
  • リリース年: 2024年1月19日
  • ジャンル: パンク・ロック

曲の特徴

  • 社会的風刺と批評: 歌詞はデヴィッド・ボウイの死去やオピオイド危機など現代の問題を取り上げ、鋭い社会批評をしています。
  • ジャンルの融合: パンクとポップの要素を融合させたサウンドで、90年代のGreen Dayを彷彿とさせるスタイルです。
  • メロディとリズム: キャッチーなメロディとリズムが特徴で、聴く人を引き込む力があります。
  • 歌詞の深さ: 表面的な楽しさの中に、深い社会的メッセージが込められています。
  • 時代背景の反映: 現代の混沌とした状況を描写し、未来への不安や社会への不満、孤独といったテーマが表現されています。
  • アーティストの意図: Green Dayは、この曲を通じて現代社会の問題を鋭く指摘し、リスナーに考えさせるメッセージを伝えています。
  • アルバムの位置づけ: 『Saviors』の中で、社会的テーマを強く打ち出した重要なトラックとなっています。
  • ファンの反応: リリース後、ファンからはその鋭い歌詞とキャッチーなメロディに対して高い評価が寄せられています。

楽曲についてのこぼれ話

「Strange Days Are Here to Stay」は、Green Dayのアルバム『Saviors』に収められた11番目のトラックです。現代社会の混乱をテーマにしたこの曲は、文化の崩壊とその中で何ができるのか、という問いを投げかけています。

この曲について、ビリー・ジョーは1972年のティーザーで「曲のダイナミクスが面白い」と語り、2004年の「Letterbomb」との類似点に触れています。これらの2曲には共通する特徴があり、それが曲の魅力の一部を成しています。